2018年12月5日水曜日

Non-HDLの健診意義そして流行る感染症  -おまけは? 写真てんこ盛り と Hula 初舞台- 【№ 78】


電車通勤の時にはいつも乗車する648分摂津本山発草津行きの電車が桜夙川を出てしばらくすると、この日(1128日火曜日)は翌日が雨予報の所為もあって淡い朝焼け雲に真っ赤な太陽がちょうど東の空から上がってきたところでしたから、六甲山の南東斜面に拡がる北夙川甲陽園辺りの高級住宅地区の家の窓々が真っ赤に反射してまるで火事みたい燃え上がって見えました。この斜面に建てられた家々の多くは南東側に拡がる大阪平野が見渡せる立派なリビングが設置されており、開放的な窓から住人は夜景を楽しんでおられることと推察されます。運転席のすぐ後で、この頃、そうですね10月中旬以降になると運転士は客席との間のブラインドを下げて走行していますから、仕方なくドアの窓から後方視野を眺めていることになります。電車の進行につれて次々に窓が移って様が面白く、この電車のこの季節(年2回の日の出時間と走行場所)そして天気の組み合わせの妙に感動しました。沿線の桜、ハナミズキが紅葉から落葉、同じ時間に同じ情況で電車に乗ると案外に季節をそしてたった一日でも太陽の位置がずれていくのを実感します。
炎暑の中、お盆休みにアメリカのユタ州~ネバダ州のバス旅行に参加して来ました。グランドキャニオン、モニュメントバレー、アンテロープキャニオン、ホースシューベンド、セドナを巡るドクターズツアーです。気温は乾燥して40度以上50度近く、もと地歴部にとっては興味深い地形と地層がたっぷり見られて一人テンションが上がりました。殆どの日本人ツアー客は、料理素材の大きさと荒っぽさにへきへきとした様ですが、40年前の在米生活が甦って違和感なく、インドネシア料理のナシゴレンと違ってほぼ完食の小生でした。それなりに工夫されたレストランが選択されていたようにも思えます。行き帰りに宿泊したヴェガスのホテルでは一切何もせず、ショーも見ずじまいでカミサンは少々むくれていましたが、ルート66街道沿いのセリグマンではハーレー野郎と散髪屋さんの部屋で憬れのツーショットが撮れてご満悦のカミサン。ちょうど帰路のハイウェイでラスベガス在住の日本人女性ガイドも初めてという突然の雹に、スワ、スーパーセルかと期待?したものの黒雲はそれ以上に展開せず瞬く間に日が差してきました。荒ぶれたワイルドなアメリカの広大な自然を体験しました。
秋は、小江戸川越、軽井沢の紅葉を楽しみました。観光タクシーで川越市内の名所を探訪し、レンタサイクルと人力車(行く先々で人力車を見つけると3060分コースをチョイスします。今回は「てやんでぃ屋」さん。http://oryaaaaa0130.wixsite.com/teyandei)で軽井沢回遊。この日急に冷え込んで(6度)、紅葉が一気に進んだそうで日本とアメリカの違いが妙に面白く感じられた旅行でした。




今年は風疹が関東地方を中心に大流行しています。妊婦がかかると先天性風疹症候群の児が発生する可能性があります。数年前南米発のジカ熱感染で小頭症が大騒ぎになりました。未だに国々への渡航では検疫は重要ですが、飛行機の時代となってはもはや空港で体表温度を自動測定することぐらいしか方法はありません。潜伏期に入国し、国内発症となれば、2016年関空発の麻疹の如く一気に感染拡大するでしょう。かつては毎年春から初夏にかけて流行が見られていましたが、排除後は、海外からの輸入例や、輸入例を発端とした集団発生事例を認める状況となってきていました。平成27327日、世界保健機関西太平洋地域事務局により、日本が麻しんの排除状態にあることが認定された1年後の集団感染事例でしたが、幸いその後はまた輸入(持込)例のみとなっているようです。感染症は無知、油断、手抜きから侵入して来ます。安全確認されたワクチンを広く確実に実施することでウイルスを閉じ込めていくことが可能です。All for one, One for all.
さらに大阪府では、20代女性を中心とする梅毒感染報告が近年ぐんぐんと上昇してきています。男性は20代から50代まで分散しているようです。異性間での性行為からの感染者が増えているといわれており、交際の諸相が時代とともに変遷してきているのでしょうか。これを考えると、HPVワクチンが宙ぶらりんになっているわが国では、これから先女性子宮頚癌発症がけっして減らない(増加する?)可能性が高いといわざるを得ないでしょう。すべてのワクチンには健康被害が付きまといます。だからといって大局を見た安全施策を実施していかないと感染症は蔓延っていく事になります。感情論ではないエビデンスに基づく議論と対策を展開して欲しいと思います。

3期の特定健康診査が今年度からスタートしました。その項目の中でnon-HDLという新しい概念の脂質評価項目がデヴューしました。
Non-HDL コレステロール=コレステロールHDL(善玉)コレステロール
これがLDL(悪玉)コレステロール+30 の設定値でLDLコレステロールを実測しなくてもそれに替わる判定に供されることになりました。もう一つLDLコレステロールを実測せずともよい方法がF式(フリーデワルド式)によるLDLコレステロール値です。
(近似)LDLコレステロ-ル=総コレステロール-HDLコレステロール-15中性脂肪
中性脂肪が高ければ近似LDLは低くなるので逆にラッキーと評価されることになります。
安定したLDLコレステロール測定可能となった今、F式のからくりはむしろメタボの予防としては価値が高くないでしょう。
 じゃ~ LDL実測とnon-HDLとでは? 弊社で今検討しています。どうも、メタボハイリスク要因との関連性ではnon-HDLに軍配が上がりそうです。測定値の評価すなわちLDLコレステロール+30 = non-HDL は概置換値として妥当と確認されていることですが、non-HDLに含まれるであろうVLDLIDLLp(a)など本当の悪者をも包含する一見アバウトなnon-HDLの方が特定健診、メタボ予防の評価項目としては有用と考えています(学会発表予定)。

 年末てんこ盛りでもう一つの話題にお付き合いください。小生1125日、フラ初舞台を踏みました。カミサンの習っているフラ教室で行われる忘年会ではいつも写真係を務めているのですが秋ごろから、先生のご主人と今年はサプライズで一曲踊れ!ということになって何の素養もない高齢者が約3ヶ月10回ほど練習しました。曲は Hukilau song.
地引網を引く 2分弱。一応教えられとおり間違わずに踊れて、ネットや魚の小道具を使って教室の新人の女性と一緒に小汗を書きながら舞台を務め終えました。

2018年、関西では大阪北部地震、台風被害(21号の大阪湾を南から吹き上げてくる風害、特に稀有な高潮被害)に遭遇しました。インバウンドであふれる心斎橋筋ですが、平安で健康な日が一日でも多く来る2019年を期待します。よいお年をお迎えください!

医公庵未翁記

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