2014年1月9日木曜日

元旦に馬(午)女、イノシシのアタックを受ける 【No,48】

明けましておめでとうございます 皆さま御健勝で新年を迎えられたこととお慶び申し上げます

 都会の生活は季節感がなく移り変わりをしていくようです。アルミサッシが元凶でしょうか。我が家も戸建てではありますが、神戸震災後で全壊した後に両親が老後を考えてバリヤーフリー、床暖房を取り入れた設計のために快適に足元からぬくもりが伝わってくる冬の生活です。昔は12月中旬からなにやかやとお正月の準備に取り掛かっていた祖母ですが、12月13日が正月事始め。昨年その日は林家染二さんの落語の会があり祇園芸舞妓と並んで落語業界でもその話題が出ていました。当時家の立てつけの隙間から寒風が吹きこみ、廊下は格好の天然冷蔵庫(野菜室程度)の役目を果たしていました。赤々とシューッとスケレトンを燃やすガス暖房機も〆切った部屋ではすぐ酸欠になるために扉を空かしており、体の前面のみが火照るだけで背中はゾクゾクが当たり前だった時代。祖母の赤い上気した頬っぺたが思い出されます。大晦日に作る卵焼きの味見は私の仕事で、お節を作る時期になると思いだします。出汁の味が一番分かる端っこをもらうのですがアツアツのその味は何とも美味で、未だにそれぞれの食材のミミ(切れ端)を食するのが大好きです。そうそう、今年も焼きましたよ、ローストビーフ。長男が多忙なために、再びロートルシェフの出番が回って来ました。西灘の大安亭市場の買い出しは30日と、31日の2回に分かれ、それぞれ違うお肉屋さんを選んでみましたが、いずれも(100)グラム800円程度と奮発し、男の料理は嵩高いものです。結果ミディアムレアとウェルダン風に出来上がりましたが、焼き上がりの味(焼けて直ぐに切っては肉汁が漏れますので少なくとも1~2時間は焼鈍しをアルミホイルまたはタイトなタッパウェアで行う必要があります。料理のコツです。詳しくは№28キニチのレシピ参照)と2日ほど経った味とがこれまた異なり、今年は最高の味に焼き上がっていて、ちょっと嬉しいお正月を過ごしました。

 御屠蘇と焼き雑煮でお祝を済ませ、一日午後にLily(ポメラニアン)を連れて夫婦で保久良山に登りました。ここは“灘の一つ火”として有名で標高185mあり、近在の方々の健康維持のための(と私は思っているのですが、少なくとも運動不足がちの私にとっては)格好の場となっています。参道まっすぐの道が我が家の東に通っており、家の旧番地も北畑字保久良通りでした。保久良神社は須佐之男命・大国主命・大歳御祖命・椎根津彦命を配祀する式内社(小)で、元々は椎根津彦命をお祀りしていたローカルな神社だったのでしょう。海寄りには青木(おおぎ)という地名があり、亀の伝説とも合わせて茅渟の海一帯を治めていた地方有力者の歴史が秘められている古い神社です。二礼二拍手一拝を行い、御神酒を頂いて今年歳女(還暦)のカミサンは好きな御神籤100円で大吉を手繰り寄せて大喜び。意気揚々と下山を始めました。ところが途中でイノシシに遭遇しました。このこと自体は保久良山界隈では珍しくないのです。とっさにLilyを抱き上げた私に対しカミサンはカメラを準備し始めていました。実はイノシシと目が合ったのですが、つぶらな瞳のイノシシはゆっくり下山し続けた私の横をフンとすり抜け、カミサンに猪突したのです。どうすることもできません。唖然と声もあげられず、カミサンは正面から着ていたフリース(デサント製で私のプレゼント)をはね上げられ、さらに後ろに回り込まれて腰のあたりを噛まれた?頭突き?されました。幸いそれ以上の攻撃はなく、イノシシはちょっと御挨拶という風に斜面を駆け上がって行きました。家に帰って次男が言うには、着ていたドット柄は野生にとっては刺激的なんや、そういうと3か所のファスナーがデザインとして目立つ鮮やかな赤色のフリースではあります。動物にはどう映ったのでしょうか、謎です。なんで犬を抱いていた私ではなくカミサンだったのでしょうか。以前の新聞記事では、指をかまれたのはオバサンでした。これは明らかに餌をやろうとしていたのでしょう。イノシシも学習をしているのかな。餌に効率よく有りつけるのは?そしてオバサンとオジサンの見分け方。でもひょっとして、カミサンの今年は大吉です。野生の手荒な歳女への祝福だったのかもしれません。

 

 

 実は私がしばらくコラムをお休みしていたのは昨年9月に11日間入院をしていたからです。詳しくは次回ご報告いたしましょう。自己健康管理の大切さを実感した昨年でした。皆さまもまた元気でこの1年をお過ごしください。

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