さて我々は鵜方に定時到着し、スケッチ仲間全員送迎バスにて波切に投宿。午後からは貴重なスケッチの時間のスタートです。快晴に恵まれ大王崎灯台を中心に仲間達は三々五々自分のお好みの場所へと向かいます。カミサンはまずは腹ごしらえと、大王崎灯台見学後牡蠣とサザエを食べて八幡さん公園(城山にある波切城跡)に場所を決めたようです。さて私の自由時間となりました。城山を下って波切港から崎山に回るコースを選択し、九鬼水軍一族の菩提寺仙遊寺から途中海軍省用という石の道標(写真)を発見しましたが、さて何なのでしょう。崎山公園は三島由紀夫【潮騒】のロケハンを行ったところとあります。足下に波の抜ける岩の空洞があり、時々ド~ンと云う音が公園に響きます。確かにここが藤島武二の【大王崎に押し寄せる怒涛】の音響を伴うアングルだと確信しました。穏やかな日中では、幾分怒涛は鳴りを潜めており、トンビが空を舞って、白鶺鴒は愛きょうの腰振りで、人気の少ない芝地の公園は命の洗濯場です。大王崎無線方位信号所がひっそりと崎山の東端にあり、アナログ光を頼りの灯台もデジタル化の波があるのかと勝手に想像していました。波切神社からは階段を下りてダンダラボッチ伝説の大草鞋を流す須場の浜で波と遊び、大王崎では最も有名な灯台に行く古い石階段のスポットに達しました(写真)。もう既にかなり筆を進めている仲間が4名ほど。ここはいい!カミサンに連絡しなくては!
【解剖用語まめ知識】第2回目;前庭そして蝸牛についてです。前庭はもちろん建築界では建物の前に拡がる空間を指しますが、解剖でも同じように、ある構造の間に存在するやや無構造の空間を表現します。鼻前庭、口腔前庭、胃幽門部前庭、膣前庭等です。また、喉頭には前庭襞(ひだ)、膣前庭の皮下には前庭球と言う海綿体組織が存在します。少し上品に言えば、茶入れお仕覆の緒のように確りと内の茶入を包み込む重要な役目を担っているのでしょう。
さて話を戻して、前回の耳小骨を覚えておられますか?鼓膜からの振動を伝える耳小骨の3番目はアブミ骨で、内耳にある聴覚器官である蝸牛・三半規管(前庭)の前庭窓(卵円窓)に鐙骨底がはまり込んでいます。増幅して伝えられた音(振動)はこの前庭窓から蝸牛内のリンパ液に伝わります。蝸牛は複雑な3層構造即ち、鼓室階、前庭階、中央階から成り立っていて、鼓室階と前庭階は蝸牛の頂点で通じており、外リンパ液で満たされています。音の出口とも考えられているのが第二の鼓膜、すなわち前庭にある二つ目の蝸牛窓(正円窓)です。一方中央階を満たすのは内リンパ。これらリンパ液を伝わる音の進行波は鼓室階と中央階の境にある基底膜を振動させ、周波数に応じて共鳴するコルチ器にある内有毛細胞の刺激となります。まさしく琴線に触れる生理学的現象がコルチ器で起こっています。この結果、音は神経パルスへと変換され、第8脳神経の一部である聴神経を介して求心性に脳に伝えられるのです。ウイキペディアを引用して少し詳しくみてみましょう。基底膜は奥にいくほど幅広くかつ柔軟になっており、基部から頂部に至るほどより低い音に対応する固有振動数を持っています。コルチ器の上部には内有毛細胞と外有毛細胞と呼ばれる2種類の有毛細胞が蝸牛管に沿って規則正しく並んでおり、ヒトでは片耳で内有毛細胞が 3,500 ほど、外有毛細胞が 15,000 から 20,000 ほど存在します。コルチ器上部には屋根のように蓋膜が覆いかぶさり有毛細胞それぞれから突き出した不動毛(聴毛)の束の先端と接するような位置にあります。有毛細胞より数の上ではるかに勝る外有毛細胞は逆に延髄のオリーブ核から遠心性の神経繊維を受け取っています。瞬時の調律そして音質や振動エネルギー調整を担っているのかもしれませんね。蝸牛の断面図とコルチ器を示しておきましょう。この頃あまり庭でカタツムリ(蝸牛)を見かけなくなりましたが、そうですね、エスカルゴを食べるとき、ちょっとごついけれどサザエを食べる時、優しく渦巻き(螺旋)を辿ってみてください。そして、いい音を、優しい音を心に響かせてください。
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