2012年1月20日金曜日

辰年明けておめでとうございます 活気ある一年でありますように 【No,28】

 七草粥が済んで松の内も明け、あっという間に神戸大震災の1月17日が過ぎてしまいました。今住んでいる神戸の我が家も震災後の立て直しで、当時築60年の木造は見事に全壊しました。75歳の父は二階に寝ていて、南側に倒れこんだ大屋根の直撃を免れ、まだ暗い庭に歩いて降り立ったのだそうです。母は1階の狭い3畳間に寝ていて、数年前に改造した北側の風呂が支えとなってこれもタンスとの間の楔状の隙間に左足を挟まれていただけで奇跡的に大きな怪我もなく、明るくなって近所の人に助け出されました。考えれば家の前には笹の生えた土手の名残と溝(どぶ)程度の流れがあって、幼少時夏にはカエル釣りやドジョウをよく獲っていました。昔の川筋だったのでしょうね。砂上に立つ脆い全壊ベルト地帯でした。後日母の挟まれていた空間を見てよく助かったものだと思いましたが、それは枕元に置いてある茶筒を取ってこいとの母の強い願いで、まだ余震の残る神戸にやっと阪神電車が青木まで開通してからのことでした。  

 インフルエンザがいよいよ流行の兆しを見せてきました。大阪市西区はいつも大阪地域の中でも先陣を切って警報が発せられる区域です。府内流行のパイロット地区ともいえるでしょう。熱心な医師会の先生方がおられることもその裏には在ります。西クリニックでは1月17日にMR,MSの協力の下、インフルエンザとその治療薬の勉強会を行いました。我々の施設は健診を専らとする医療機関ですのでマスク着用の基本と受診者の皆様にもお願いするマナーの徹底ならびに手洗いの確認を改めて職員で行いました。


 さて、年末はカミサンと1泊で赤穂御崎に小旅行。かれこれ50年ぶりでしょうか私の生誕の地、相生を訪ね、代替わりして生家の面影はもうありませんが、母方祖母によくおんぶされて通った懐かしい路地を歩いてみました。途中室津あたりでの牡蠣尽くしの昼食は、バチバチと牡蠣殻が跳ねて、たまらない美味の趣向となりました。泊まった旅館の露天風呂からの入り日そして家島群諸島から昇る朝日は、静かな瀬戸内海の海面に映えて心洗われる光景でした。日の出を見るのは初めてとカミサン。えっ! 年幾つ?そういえば、旅行に行ってバーで飲んだり夜更かしはするけれど、朝はいつも気持ちよく寝ているな~。一方私は必ずと言っていいほど日の出前に目が覚め、街が起き始める時の匂いと音を感じます。全体の空気はまだ淀んでいるのに、なぜか生命の気配があるところを起点に立ち昇る気流が察知されます。静止の景色が揺れ動き始めるのです。こんなごく短い時間、特に外国ではこの瞬間に異空間での自己の存在を実感し至福の一時を数多く経験してきました。もったいな~、気の毒にな~。でもなぜか価値観が違うのに二人で旅行にはよく出かけます。これからは日の出前にたたき起してやりましょう。


 年末の私の行事に、ローストビーフ造りがあります。レシピを書いておきましょう。意外と簡単に美味しく出来上がり、切った矢先から無くなっていきます。特にグレービーソースが抜群です。

 

 【キニチのローストビーフレシピ】
準備するもの:ブロック肉(通常はモモ肉。今年はイチボで挑戦しましたが少しサシが多すぎた。でもやはり旨かったです)約500~700グラム(max1kg)。セロリ葉、ニンジン、パセリ、タマネギ、ニンニク。バター、GABAステーキの素。ブイヨン。塩コショウ。赤ワイン。ガーリックパウダー。  前処置:前日に、赤ワインをかけ、GABAのステーキの素、少々の追加塩コショウ、ガーリックパウダーを振りかけて冷蔵庫で肉を一晩寝かす。
当日:まず冷えた肉をできたら室温に戻しておく(これは中まで火が通りやすくするためのポイント1です)。オーブン180度予熱。 かなり加熱したフライパンにバターを溶かし肉の全面をさっと焼き固める(ポイント2)。 オーブントレイに粗く切った野菜とバター、GABAステーキの素、ガーリックパウダーを敷き、表面を加熱凝固させた肉を載せて、さらに上にもバターと野菜を被せ、前日からの漬け汁と赤ワイン、ブランディ少々をかけてセット。
庫内温度はまず250度12分(サシが多い時は少し長め15分程度)、そして160度40分(大きさにより多少のアレンジ)。途中一回肉を返す。 肉を取り出し、アルミホイルで包んで室温で焼きなまし小1時間(この時に肉汁が肉内で落ち着きます。ポイント3です)。
直ぐに切ってはだめです、旨い肉汁が高温のため液状で流れ出てしまいます。
問題はグレービーソース。300ccのブイヨン出汁を作り、肉を焼いた後のトレイに赤ワインを注ぎ、野菜や焦げ目をできるだけ赤ワインとともに回収して出汁に混ぜます。塩コショウ、ガーリックパウダー適宜。ひと煮立ちしたら、笊で野菜や焦げを漉して後、溶かしたコーンスターチでトロミをつけて出来上がり。
応用:小さいお肉ならお肉の全面はざっと炙る程度で手短に、250度は8分程度。160度30分で旨く出来上がるでしょう。是非お試しください。

なお、年末弊社のHPサーバー不具合により更新したはずのコラム掲載が年明けになりましたので、南蛮語クイズの答えは次回にします

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