2022年3月28日月曜日

コロナとメジロ 2022年は人類の試練 ―思いやり元年にしなければ地球は滅びるー【No.85】


2022
年寅年が明けて早3ヶ月。面白く無い時間が流れて居ます。コロナ 3年目に突入し、相変わらず感染者の数はなかなか下がりきらずイライラ感が募って居ます。
前回のコラムでは201920202021の健診結果に見られる大きなうねりについて触れました。各年代毎に考え方の違いが見られ、さらに対応には当然個人差が明らかであり、社会的な負荷が掛ることによって、個人、組織の格差が暴かれ拡大する現状を書いてみました。2021年後半になると、正直私自身も、もうええ加減にしてくれ!と感染症長期化に諦観でもない腹立たしさが先行して来ていました。少し振り返ってみると、去年の秋頃から徐々にそして今年になって、中間管理職の年代、立場の人を中心に血圧の上昇傾向が感じられて居ます。体重や腹囲が増えて居ないにもかかわらず、収縮期・拡張期、特に拡張期(下)血圧が510程度上がっている人が散見されるのです。ビジネスの先行き不透明、自身と家族の感染がいつ起こるとも分からない、特にオミクロンの感染拡大が報道ではおおきくとりあげられて、不安感・負担感などストレスによる血圧上昇ではないかとみて居ます。

そうそう、昨日去年の8月にコロナにかかった方が健診に来られましたが、胸部レントゲンでは肺末梢に散在する硬化影(一部索状影を伴う)がみられました。お話を伺うと、当時肺炎症状が強く感染症からは回復したけれど、退院後呼吸器症状と言うよりも肺機能の低下が強く、ようやく歩ける所まで来たけれどまだ走れない、ジムにも通い、リハビリ〜体を動かすことで徐々に、実に7ヶ月間掛かって、ここまで持ってきたのだとおっしゃって居ました。すごく精神力の強い、実行力のある方とお見受けしました。心情には悔しい思いがきっとあることでしょう。デルタ株では軽症者で後遺症のない方では2ヶ月を過ぎると検診の胸部レントゲンでは所見がほとんど消えて居ました。でも一部の呼吸機能低下の自覚する後遺症がある方では肺が硬化してしまっているに違いありません。コロナの今、肺機能検査は健診で中止されているのですが、感染既往のある方には特別にオプションとして実施しても良いのではないかと思いました。

私自身のワクチン3回目接種は2月上旬に終わり、いずれもファイザー社で、さすが3回目接種の翌日には身体の違和感が感じられて、オ〜反応しているな、と思いましたが、高齢男性で飲酒常習では報告されているように抗体価上昇は低いでしょう。確かに自業自得ではあります(クシュン)。妻はファイザー2回、3回目モデルナでしたが、予期されたほどの強い副反応は見られませんでした。コロナ報道のあり方にも医療関係者から見れば、その意図は無くとも煽り立てる、強調されすぎて誤解釈されるような内容が散見されます。 

日経サイエンス20224から;
免疫不全の人のために私たちができる最善のことは、彼ら以外のすべての人がワクチン接種をうけることだ。 =ドリー・セゲフ(ジョンズ・ホプキンズ大学)


追記事項:弊社研究所長竹内秀史が大阪急性期総合医療センター 松永秀典先生がお書きになられた(first author)論文の共著者として名前を入れていただくことができました。ワクチン接種後の抗体価の推移に関する論文で、弊社の職員のデータ並びにスパイクタンパク抗体価のPCR測定等の寄与があったからで、ちょっぴり誇らしく、嬉しく思って居ます。

Article
Waning of Anti-SARS-CoV-2 Spike Antibody Levels 100 to 200
Days after the Second Dose of the BNT162b2 Vaccine
Hidenori Matsunaga, Hidefumi Takeuchi, Yuichiro Oba, Satoshi Fujimi, Tomoyuki Honda
and Keizo Tomonaga   

Vaccines 2022, 10, 177.


私事ですが、寒くなり始めて初志貫徹はならず、早朝ウォーキングは中断して居ます。代わりに週末散歩はカミさんの協力もあり、800012000歩を確保して居ます。特に最近は魚崎郷〜御影郷の酒蔵を巡り有料試飲を楽しんでいます。アテと4号清酒を時折買い求めご満悦のご帰還となります。この辺り、かつては岡本梅林で有名だった土地柄もあり、所々に梅の木が植っており1週間毎に季節の移ろいも感じられ晩冬の楽しみの一つとなりました。住吉川には鮎が戻り、なんとカワセミ、セキレイが見られる日もあり、中流から河口まで河岸に歩行者占有の歩道が両岸に作られており、通常の道から途中に降りられる階段が作られて居ます。特に多用するコースは国道2号線から住吉川左岸を南下し、河口近くにある梅の変化をみてから川を渡り、菊正宗の6種試飲を分け分け呑み合うことです。最初500円でマイお猪口と試飲コイン購入しておけば、その都度マイお猪口を見せて、1種150円でコイン購入、900円で6種飲める仕組みです。


さて、梅はバラ科桜属、色々の種類がありますね。桜も然り。しかし、「桜切る馬鹿梅切らぬばか」と言い伝えがあるように、桜は切り口から弱ることがあり、花が増えるとは限らない、でも実際は切ったからと言ってそう問題にはなりませんが、梅は上手に剪定すると、切り口下方から小枝が出て来て花芽がよく付くようになります。

薔薇に纏わる慣用句を見てみましょう。

茨の道 - 辛く険しい(コロナの?)道のりのこと。イバラは薔薇の原語。

青いバラ(the blue rose - 神の祝福、または、不可能の意。

きれいなバラには棘がある - There's no rose without a thorn. - 「棘のないバラは無い」「世に完全な幸福はない」。フランスでは「誰にでも弱点がある」という意味だそうです。外見の美しさに気を取られると危険な目に会う。気を付けねば。


コロナはエアロゾル感染で飛沫感染以上・空気感染未満です。意味のないアクリル板を時々見かけますし。空調を換気と勘違いしているところもあるでしょう。接触やマスク着用の今では、表面からの感染はローリスク。賢く感染の実態を見極めていく対策が今後も重要です。
三密厳守・換気・マスク着用(感染予防効果がメインではなく、不顕性感染者・初期感染者のエアロゾル飛散抑制)で長いロード(道のり)を注意深く、他者への思いやりを忘れずに、2022年を歩んでいきましょう。


医公庵未翁

梅写真集



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